根本聡一郎さん著、『プロパガンダゲーム』のご紹介です。
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あらすじ(ネタバレなし)
国内最大手の広告代理店の最終面接。模擬的に政府チームとレジスタンスチームに別れ、戦争の是非を問う宣伝合戦を行う。
政府チームに課せられたミッションはこの戦争を正しいと国民に思わせること。
このプロパガンダゲームを制するのはどちらのチームなのか。
感想とおすすめのポイント(ネタバレなし)
最終面接でのプロパガンダゲーム。まずはこの設定と導入に読み始めた瞬間から引き込まれてしまいました。
大なり小なりプロパガンダは日常に潜んでいる。
玉石混交の多量な情報の中から真に正しい情報を抽出し、さらにはその情報をもとに最適解を導き正しい判断をすることは、一般の人にはほぼ不可能。
それが故に、思考停止で誰かの思想に便乗するのが楽な選択となる。思考のその先に思想があるのであって、思考なき思想は、単なる共感でしかない。
その共感をプロパガンダで創り上げる。
非常に気づきの多い作品でした。設定もおもしろく読みやすいので小説初心者の方にもおすすめです。
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